これ・それ・あれ: × + しき
しきの + 名詞
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♪ 会話 ♪
李 :神社の前の坂道、なんのこれしきと思ったけれど、途中で息切れがして、やむなく自転車を押して登ったよ。
良子:お腹も出てきたし、何か運動を始めたら?学生時代はあんなにスリムだったのに、今は見る影もないわ。
李 :よし、心を入れ替えて、毎朝ジョギングしよう。
良子:三日坊主にならないでね。
♯ 解説 ♭
「~しき」は希に数詞につきますが、「これ・それ・あれ」と結びつく場合がほとんどです。「~しき~ない」は「~だけしか~ない」に相当し、「~しきの+名詞」は「この程度/その程度/あの程度」や「これぐらい/それぐらい/あれぐらい」を使って表すことができます。用例としては「~しきの+名詞」が一番多いでしょう。どの場合も「(程度や量が)とるに足りない/とても簡単だ/とても僅かだ」という感情が強く現れる表現で、残念・失望・軽蔑・軽視といった気持ちが強く現れます。
§ 例文 §
1.それしきのことで、君はもう諦めるのか。
2.だらしないぞ。これしきのことで音を上げるな。
3.汗水たらして働いて、わずかこれしきの給料とは情けなくなる。
4.私にとってそれしきのこと、何でもありません。三日もあれば、やって御覧にいれます。
5.「あれしきのことなら、俺にだってできるよ」「だったら、やってみせてよ。口先だけなら何でも言えるわ」
★ 例題 ★
1) 男(のくせに/にもかかわらず)、(あれ/それ)しきのけがで泣いたりする(んじゃない/んじゃないか)。
2) 試合はまだ(始まる→ )ばかりだ。これ( )( )の点なら挽回できる。決して勝負を投げる( )。
(^^)前課の解答(^^)
1) もう/しか/いない
2) に(「~には(こと)がある」文/に(~に~できる)/できない