首页 资料下载 天声人语 (天声人語)踏切に立って考える 2017年4月18日

(天声人語)踏切に立って考える 2017年4月18日

来源:日语港 作者:日语港 时间:2017-12-12 阅读:2319

 (天声人語)踏切に立って考える

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 横浜市に住む主婦、加山圭子さん(61)は12年前、75歳の母を踏切事故で亡くした。東京都足立区の竹ノ塚駅を通過した東武伊勢崎線の準急電車にはねられた▼ほかの事故の遺族らと支え合う場「紡ぎの会」をつくった。事故をなくす手立てを探ろうと、できる限り多くの事故現場に足を運んだ。遮断機がない、段差が多く車いすで動きにくい、時間内に渡りきれない。踏切の抱える問題の多さを痛感した▼その加山さんがきのう花束を携えて降り立ったのは、川崎市川崎区の京浜急行?八丁畷(はっちょうなわて)駅である。先週土曜の朝、踏切内に入った77歳の男性と、救おうとした52歳の銀行員が亡くなった▼「ほかの死亡事故の現場に比べると、渡る距離が非常に短いですね」と加山さん。「すぐに渡れそうに見える分、実は危ない。電車って気づいたらあっという間に来るんです」と静かな声で話した▼筆者が歩いて測ってみると、端から端まで十数歩。「カンカンカン」と警報が鳴り出してから電車が来るまで45秒である。杖をついた高齢女性が警報にせかされて、精いっぱいの急ぎ足で渡っていく▼踏切の脇に立ち、轟音(ごうおん)とともに駆け抜ける列車を何本も見送った。高度に進化した列車運行システムのなかで、踏切ほど昔のままの原理で、踏切ほど危うい装置があるだろうか。無理やり入り込む人を阻むこともできない。身を挺(てい)して救助しようとした行員の目には、どんな光景が見えていたのか。供えられた花々が列車の風圧ではかなげに揺れた。

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