首页 资料下载 天声人语 (天声人語)熊本地震から1年 2017年4月14日

(天声人語)熊本地震から1年 2017年4月14日

来源:日语港 作者:日语港 时间:2017-12-12 阅读:2047

 (天声人語)熊本地震から1年

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 「膝(ひざ)の下から引き裂けて、草叢(くさむら)の中を引っぱられていくような、かつて経験したことのない痛みだった」。熊本で地震に襲われたときのことを作家の石牟礼道子さんが本紙西部本社版に書いている。わずかな食料や原稿用紙を持ち出そうとしたところで気絶した▼たいした傷ではなかったというが、1日あまり後に「本震」の揺れにあい、病院に運ばれた。退院して老人ホームに戻ったものの「自分の居場所がない」との気持ちが深まった。「もともとそういう気がしていたのに、この地震であちこち移されたので、いっそう居場所がないという虚無感が強まったのだろうか」▼熊本地震からきょうで1年になる。いつも通りの暮らしができず、不自由を強いられている方も多い。いまも4万を超える人が応急仮設住宅などで生活している▼〈眠られぬ夜がつづきて眼冴ゆ車があまた並ぶグラウンド〉塚本諄。余震をおそれての車中泊であろう。昨年夏に特集を組んだ雑誌「現代短歌」を開くと、避難生活のつらさが伝わってくる。〈すり足に父が夜道へ歩みだすトイレは遠き横降りの雨〉浜名理香▼地震で50人が命を落とした。その後に170人が亡くなり、災害関連死とされた。揺れが収まっても終わらない長き戦いがある。ケアを続けて、孤独にならないようにすることが、いかに難しいことか▼約2千の活断層が走る日本である。いまの暮らしが明日にも断ち切られることを想像してみる。命をつなぐために、何ができるのかも。

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