逆転(ぎゃくてん)

Ａ：混(こ)み合(あ)ってますね。

Ｂ：帰宅(きたく)ラッシュですから。

Ａ：音楽を聴きながら我慢しましょう。

Ｂ：ふだんはどんな音楽を聴きますか。

Ａ：いつもクラシックです。

Ｂ：クラシックにもいろいろありますけど…。

Ａ：そうですね。静かなメロディーが好きです。聴いてみますか。

Ｂ：いいです。いいです。私は文庫本(ぶんこぼん)を読みますから。

Ｃ：ちょっと、お嬢(じょう)さん、イヤホンの音漏(おとも)れがうるさいぞ。

Ａ：あっ、すみません。

Ｃ：すみませんで済(す)むなら、警察(けいさつ)は要らないよ。

Ａ：失礼しました。

Ｃ：まったく、今時(いまどき)の若者(わかもの)は！

（携帯の着(ちゃく)メロが鳴(な)り出(だ)す）

Ｂ：「崖(がけ)の上のポニョ」。結(ゆ)美子(みこ)ちゃんの着メロですか。ちょっと音が大きすぎませんか。

Ａ：いいえ、私のじゃありませんよ。私は、マナーモードにしてます。

Ｃ：おっと、ワシのじゃ。ああ、スマン、スマン。すぐ消(け)すから。

Ｂ：（小声(こごえ)で）うふふ、一瞬(いっしゅん)で逆転しましたね、お爺(じい)さんとの立場(たちば)が…。

問１：これは、どこでの会話ですか。

問２：結美子さんの好きな音楽は、「崖の上のポニョ」ですか。

問３：結美子さんの着メロは何ですか。

問４：なぜお爺さんとの立場が一瞬で逆転したのですか。